いろかたちに注目する鉄道車両図鑑

東京急行電鉄8000系

東京急行電鉄/伊豆急行8000系

《最終更新》 2021.05.23

1.概要

8000系は東京急行電鉄が1969年から製造した電車である。1987年にかけて187両が投入され、最終的には東横線で8両編成19本、大井町線で5両編成7本が使用されていた。2001年から2008年にかけて廃車され、一部は伊豆急行に譲渡された。

伊豆急行8000系は2004年から東急8000系と8500系を譲受した電車であり、2008年にかけて45両が投入された。当初は4両編成と2両編成が存在したが、現在は3両編成15本として使用されている。


2.外観の特徴

製造時期により車体形状に差異が存在する。1969年に製造された車両(以下、初期形)は前面貫通扉の上部の角が直角である点が特徴である。1970年から1981年に製造された車両(前期形)は前面貫通扉の上部の角が丸みを帯びている点が特徴である。

1978年に製造されたデハ8401・8402(試作形)は軽量車体試作車であり、ビードが少なく丸みを帯びた車体が特徴である。1982年に製造された車両(中期形)は軽量構造が採用され、屋根のカーブ形状と屋根上の絶縁部の位置が変更された。1985年と1987年に製造されたデハ8256・8169(後期形)は中期形の屋根のカーブ形状はそのままに、屋根上の絶縁部の位置は前期形に準拠した。なお、試作形、中期形、後期形は中間車両のみ製造された。

落成時は全車両が無塗装(無塗装)であったが、1988年に前面に赤帯(標準色)が追加された。

改造による変化として、1985年から1987年にかけて初期形の冷房化改造が実施され、屋根上に冷房装置(冷房)が搭載された。前期形以降は、クーラキセのみを装着した冷房準備車または、冷房装置を搭載した冷房車として落成されたため、冷房改造による外観の変化は生じなかった。

1992年から一部車両に更新工事が施され、前面ステップ(ステップ)の追加と赤と黒帯の塗装(●赤黒色)に変更された。なお、1992年に更新工事が施された8021Fと8023Fは当初は塗装変更されず、翌1993年に変更された。

1993年以降に行先表示器のLED化改造(LED)が実施され、更新工事と同時に施工された。1999年以降は東横線で使用される未更新車が同様に改造された。

2005年に8007Fが「伊豆のなつ号」として、伊豆急行8000系と同様に青と水色の塗装(伊豆色)に変更された。

伊豆急行8000系は導入時に塗装変更とスカートが設置された。クモハ8150形(改造形)は中間車の先頭化改造車であり、新設された前面は標識灯が設置されていない点が特徴である。

一部編成は2012年まで「トランバガテル号」として特別塗装が施され、T11編成(→TA2編成)は紺に水色と紫帯(バガテル青)、T2編成(→TB2編成)は紺に赤帯(バガテル赤)であった。


3.バリエーション一覧

No.
現状
特徴

4.各バリエーション解説

A01 初期形/無塗装

1969年に製造された8001F~8009Fの落成時の姿。前面貫通扉の上部の角が直角である点が特徴である。当初は非冷房車であった。1987年までに冷房化改造が施され、この姿は消滅した。

元住吉検車区 8001F
元住吉検車区 8001F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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A02 初期形/無塗装

8001F~8009Fの冷房化改造後の姿。1985年から1987年にかけて冷房化改造が施され、屋根上に冷房装置が搭載された。1988年に塗装変更され、この姿は消滅した。

長津田検車区 8005F
長津田検車区 8005F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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A11 初期形/標準色 [冷房]

8001F~8009Fの塗装変更後の姿。1988年に前面に赤帯が追加された。2008年までに廃車され、この姿は消滅した。

長津田検車区 8001F
長津田検車区 8001F
撮影場所 自由が丘駅   撮影日 2008.01.13
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A12 初期形/標準色 [冷房][LED]

8007Fと8009Fの行先表示器LED化改造後の姿。東横線の未更新車は1999年以降に行先表示器がLED式に変更された。2005年までに廃車や塗装変更によって、この姿は消滅した。

元住吉検車区 8009F
元住吉検車区 8009F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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A21 初期形/伊豆色 [冷房][LED]

8007Fの塗装変更後の姿。2005年に8007Fが「伊豆のなつ号」として、伊豆急行8000系に準じた塗装に変更された。同年に廃車され、この姿は消滅した。

元住吉検車区 8007F
元住吉検車区 8007F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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B01 前期形/無塗装 [冷房]

1970年以降に製造された8011F~8051Fの落成時の姿。前面貫通扉の上部の角が丸みを帯びている点が特徴である。落成時から冷房装置が搭載されていた。一部車両は冷房準備車であり、クーラーキセのみが装着されていた。1988年に塗装変更され、この姿は消滅した。2005年に8039Fがこの姿に復元され、2007年まで使用された。

元住吉検車区 8017F
元住吉検車区 8017F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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B02 前期形/無塗装 [冷房][ステップ][LED][スカート]

無塗装化された伊豆急8000系の姿。2012年にTA2編成とTB2編成の塗装が消去され、一時的にこの姿で使用された。2019年にはTA7編成も無塗装化された。 現在はTA7編成がこの姿で使用されている。

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B11 前期形/標準色 [冷房]

1970年以降に製造された8011F~8051Fの塗装変更後の姿。1988年に前面に赤帯が追加された。2006年までに廃車され、この姿は消滅した。

長津田検車区 8047F
長津田検車区 8047F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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B12 前期形/標準色 [冷房][ステップ]

8021Fと8023Fの更新工事後の姿。1992年に更新工事が施され、前面にステップが追加された。1993年に塗装変更され、この姿は消滅した。

元住吉検車区 8021F
元住吉検車区 8021F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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B13 前期形/標準色 [冷房][LED]

前期形の行先表示器のLED化後の姿。東横線の未更新車は1999年以降に行先表示器がLED式に変更された。2005年までに廃車や塗装変更によって、この姿は消滅した。

元住吉検車区 8035F
元住吉検車区 8035F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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B21 前期形/●赤黒色 [冷房][ステップ]

1992年に更新工事が施された8021Fと8023Fの塗装変更後の姿。1993年に更新車として塗装が変更された。幕式の行先表示器が特徴であった。2005年に廃車され、この姿は消滅した。2008年1月13日に8017Fを使用した8000系さよなら運転が実施され、行先表示器をLED式から幕式に変更した状態で使用された。

 元住吉検車区 8017F
元住吉検車区 8017F
撮影場所 自由が丘駅   撮影日 2008.01.13
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B22 前期形/●赤黒色 [冷房][ステップ][LED]

更新工事後の姿。1993年以降に更新工事が施された車両は、前面ステップ追加、行先表示器のLED化、塗装変更が施された。2008年までに廃車され、この姿は消滅した。

元住吉検車区 8025F
元住吉検車区 8025F
撮影日 CGによる再現(2021.05作成)
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B31 前期形/伊豆色 [冷房][LED][スカート]

伊豆急行8000系の姿。未更新車を種車に改造された車両はこの姿になった。現在もこの姿で使用されている。

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B32 前期形/伊豆色 [冷房][ステップ][LED][スカート]

伊豆急行8000系の姿。更新車を種車に改造された車両はこの姿になった。前面のステップが特徴である。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 TA8編成
伊豆急行 TA8編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2018.01.19
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B41 前期形/バガテル青 [冷房][LED][スカート]

伊豆急行8000系T11編成(→TA2編成)の姿。「トランバガテル号」として特別塗装が施されていた。2012年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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B42 前期形/バガテル赤 [冷房][LED][スカート]

伊豆急行8000系T2編成(→TB2編成)の姿。「トランバガテル号」として特別塗装が施されていた。2012年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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C01 試作形/無塗装 [冷房]

1978年に製造されたデハ8401・8402の姿。軽量車体試作車であり、ビードが少なく丸みを帯びた車体が特徴である。2003年までに塗装変更や廃車によって、この姿は消滅した。

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C02 試作形/●赤黒色 [冷房]

デハ8255の塗装変更後の姿。デハ8402を改番した軽量車体試作車であり、更新工事にあわせて塗装が変更された。2004年に廃車され、この姿は消滅した。

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D01 中期形/無塗装 [冷房]

1982年に製造されたサハ8306~8308・デハ8401~8409の落成時の姿。塗装変更や廃車によって、この姿は消滅した。

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D02 中期形/●赤黒色 [冷房]

中期形の塗装変更後の姿。更新工事が施された編成に組み込まれた車両は塗装が変更された。廃車によって、この姿は消滅した。

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D03 中期形/伊豆色 [冷房]

伊豆急行モハ8104の姿。同車は伊豆急行8000系では唯一、中期形が種車である。現在もこの姿で使用されている。

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E01 後期形/無塗装 [冷房]

1987年に製造されたデハ8256・8169の落成時の姿。1995年に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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E02 後期形/●赤黒色 [冷房]

デハ8256・8169の塗装変更後の姿。1995年に8031Fに更新工事が施され、あわせて塗装が変更された。2005年に廃車され、この姿は消滅した。

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F01 改造形/伊豆色 [冷房][LED][スカート]

伊豆急行8000系のクモハ8150形の姿。中間車を種車とした先頭化改造車であり、新設された前面は標識灯が設置されていない点が特徴である。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 TA1編成
伊豆急行 TA1編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2018.01.19
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F02 改造形/バガテル青色 [冷房][LED][スカート]

伊豆急行8000系T11編成(→TA2編成)のクモハ8151の姿。「トランバガテル号」として特別塗装が施されていた。2012年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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F03 改造形/無塗装 [冷房][LED][スカート]

無塗装化された伊豆急8000系のクモハ8150形の姿。2012年にTA2編成の塗装が消去され、一時的にこの姿で使用された。2019年にはTA7編成も無塗装化された。 現在はTA7編成がこの姿で使用されている。

伊豆急行 TA7編成
伊豆急行 TA7編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2020.02.09
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